別記事にて2chの就活ランキングと現実を比較する記事を書いたが、ここではその記事で書ききれなかったSIerのランキング付けについて書いてみようと思う。
なお、2chの就活ランキングと現実で各企業の勢いや評判などの差について書いた記事はこちら。
上記記事でも書いたが、SIer各社については業務内容が似ており、また特徴が企業によって大きく異なるため、単純ににA社が1番、B社が2番といったようなランキング付けは難しい。
よってこの記事では、売上・利益・社員数といった基本的な情報から、給与水準、得意分野や社風など、様々な軸でSIerを比較しランキング付けしてみたい。
比較対象とする会社
ここでは、以下の会社を対象に比較を行ってみようと思う。
- NTTデータ
- 野村総研(NRI)
- 日立製作所
- 富士通
- NEC
- 新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)
- 日本総研(JRI)
- 大和総研(DIR)
- NTTコムウェア
- 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)
- 三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT)
- みずほ情報総研(MHIR)
- 電通国際情報サービス(ISID)
- 日本ユニシス
- 日立ソリューションズ(HISOL)
- JSOL
- SCSK
- 日立システムズ(HISYS)
概ね、主要企業は網羅できているのではないか。もしほかに「この企業も比較に加えてほしい」ということであれば、連絡をもらえるとありがたい。
比較項目その① 会社規模
会社の規模が大きい会社は継続性が見込め、つぶれにくい。せっかく入った会社がすぐに潰れてしまったら困るわけなので、会社の継続性は重要である。
一方で、大きい会社は一般的に動きが悪く、大企業病に陥ってしまっているケースも散見される。一概に規模の大きい企業が優れているというわけでもないことに注意が必要だ。
会社の規模の測り方は様々あるが、おおむね以下の要素で測ればよいと思う。
比較項目
・時価総額
・社員数
これらの要素をもとに、私の感覚も交えながら会社規模の大きい企業をランキング付けしていこうと思う。
上場していない企業については、時価総額で測ることができないので、売上高などを見ながら個別に順位付けをしている。
会社名 | 時価総額 | 従業員数 |
日立製作所 | 3兆1,910億 | 約35000人 |
NTTデータ | 1兆8,344億 | 約11000人 |
富士通 | 1兆4,498億 | 約33000人 |
野村総研(NRI) | 1兆2,588億 | 約6000人 |
NEC | 8,934億 | 約21000人 |
日立システムズ(HISYS) | ー | 約10000人 |
SCSK | 4,610億 | 約7300人 |
NTTコムウェア | ー | 約6300人 |
日立ソリューションズ(HISOL) | ー | 約4700人 |
みずほ情報総研(MHIR) | ー | 約4600人 |
日本ユニシス | 3,076億 | 約4400人 |
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC) | 5,184億 | 約4000人 |
新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL) | 3,167億 | 約3000人 |
日本総研(JRI) | ー | 約2500人 |
三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT) | ー | 約1900人 |
大和総研(DIR) | ー | 約1800人 |
電通国際情報サービス(ISID) | 1,184億 | 約1500人 |
JSOL | ー | 約1200人 |
比較項目その② 企業の業績
会社の利益水準はそのまま従業員の給料水準に直結する。短期的にはボーナスという形で還元されるし、長期的に見れば給料のベースが上がっていくからだ。
また、上記でポイントとした会社の継続性においても、利益が出ていることが重要となる。どんなに大きな会社であっても、利益が出なければつぶれるときは一瞬でつぶれる。
会社を選ぶ際には、必ず決算書などでその企業の利益を確認しておくことが重要となる。
具体的には、各社のWebサイトに行き、IRという項目から直近の営業利益を見ておけばよい。多くの会社では、直近何年かの営業利益をグラフ化していることだろう。それを見るだけでも、会社がどんな状況にあるのかが分かるはずだ。
会計の話をしだすと、キャッシュフローが重要だの何だのという話になってしまうので、ここでは最もわかりやすい営業利益率だけで企業の業績を測ってみようと思う。
営業利益率とは「営業利益 / 売上」の値で、簡単に言えば仕事にかけた労力(=売上)に対して、どの程度儲かっているかの指標だ。一生懸命頑張っても利益が出ないビジネスでは、この値は下がる。反対に、ちょっと頑張れば簡単に儲かるビジネスでは、この値は高くなる。
この値が高いほど、儲かっている企業(= 従業員に還元することができる企業)ということになる。
比較項目
・利益(営業利益率)
以下、業績のよい企業をランキング付けしていこうと思う。なお、単独で上場していない企業(銀行子会社など)では決算書を確認することができないため、概ね営業利益率は5%程度だろうという想定のもの記載をしている。
※銀行子会社は基本経営は安定しているので、単体での利益率はあまり重要な指標にはならない。給与水準などは親会社の水準に合わせて決まるのが一般的だ。
会社名 | 営業利益率 |
野村総研(NRI) | 13.80% |
SCSK | 10.30% |
新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL) | 9.30% |
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC) | 7.60% |
電通国際情報サービス(ISID) | 6.60% |
日立製作所 | 6.30% |
JSOL | 6.10% |
NTTデータ | 5.80% |
日本ユニシス | 5.70% |
日立システムズ(HISYS) | ー |
大和総研(DIR) | ー |
三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT) | ー |
日本総研(JRI) | ー |
みずほ情報総研(MHIR) | ー |
日立ソリューションズ(HISOL) | ー |
NTTコムウェア | 4.70% |
富士通 | 4.50% |
NEC | 2.20% |
比較項目その③ 給与
会社選びで一番重要なのは、仕事をすることでいくら給料がもらえるかだ。同じ仕事をするなら、給与は高ければ高い方が良い。
上場企業であれば、各社従業員の平均給与を公開しているため、それらを見れば会社の給与水準は一目瞭然だ。
また、初任給の額も、大概の場合将来の給与水準と連動している。つまり、初任給が高い企業の方が、将来的に見ても給与水準が高い傾向にあるといえる。
よって、以下の項目で比較を行ってみようと思う。
比較項目
・従業員の平均給与
・初任給
上場企業以外については平均年収が公開されていないので、個人的に集めた情報などをもとに35歳時点での想定年収水準で比較をしてみようと思う。
会社名 | 35歳見込年収 | 初任給(大卒) | 平均給与 |
野村総研(NRI) | 1000 | 22.1 | 1166 |
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC) | 850 | 21.8 | 855 |
電通国際情報サービス(ISID) | 850 | 23.1 | 897 |
新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL) | 850 | 22.3 | 837 |
日本ユニシス | 800 | 22 | 790 |
NTTデータ | 800 | 22.1 | 821 |
日立製作所 | 800 | 21 | 871 |
SCSK | 750 | 22 | 726 |
NEC | 750 | 21.2 | 789 |
JSOL | 750 | 22.5 | ー |
日立ソリューションズ(HISOL) | 750 | 21.2 | ー |
三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT) | 750 | 20.8 | ー |
富士通 | 750 | 21.2 | 790 |
日立システムズ(HISYS) | 750 | 21.1 | ー |
みずほ情報総研(MHIR) | 750 | 20.5 | ー |
大和総研(DIR) | 750 | 24.5 | ー |
日本総研(JRI) | 750 | 21.4 | ー |
NTTコムウェア | 700 | 21.3 | ー |
比較項目その④ 社風
自分とあった社風の会社を選ぶことは、社会人人生を快適なものにするために重要な要素となる。
自分とあわない社風の会社に入社してしまうと、周りの人たちとうまくコミュニケーションが取れず、つらい思いをするだろう。場合によってはメンタルを病んでしまうという結果になることもある。
ここでは、各社の社風を「まったり~イケイケ」という軸で分析してみようと思う。
まったりという表現には、「穏やか」「保守的」「堅い」といった要素が含まれている。
一方でイケイケという表現には「激しい」「漸進的」「フランク」といった要素が含まれている。
比較項目
・社風(まったり~イケイケ)
表中のまったり度は、★の数が多ければ多いほどまったりした会社という意味だ。
正直、この項目は私の主観も入っているので、参考程度にしてほしい。
会社名 | 社風(まったり度) |
日本総研(JRI) | ★★★★★ |
NTTコムウェア | ★★★★★ |
日本ユニシス | ★★★★ |
日立システムズ(HISYS) | ★★★★ |
大和総研(DIR) | ★★★★ |
みずほ情報総研(MHIR) | ★★★★ |
日立製作所 | ★★★ |
NTTデータ | ★★★ |
JSOL | ★★★ |
三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT) | ★★★ |
日立ソリューションズ(HISOL) | ★★★ |
富士通 | ★★★ |
NEC | ★★★ |
新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL) | ★★ |
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC) | ★★ |
電通国際情報サービス(ISID) | ★★ |
SCSK | ★★ |
野村総研(NRI) | ★ |
比較項目その⑤ ホワイト度
世間では働き方改革という言葉が一般的になって久しい。会社での労働時間は、そのまま自分の余暇時間の確保につながる。
仕事しかしない人生が良いという人であれば、いくら働いても構わないのだろうが、人生を充実させたい人にとっては労働時間は重要な問題だろう。
ここでは、各社の平均残業時間と有給消化率をもとに、各社のホワイト度を測ってみようと思う。
なお、これらの数字は基本的にはVorkersから取得したものだ。Vorkersは別の記事でも書いたが、口コミサービスにしては参考にできる情報が多いサイトだと思う。
比較項目
・平均残業時間
・有給消化率
会社名 | 平均残業時間(月) | 有給消化率 |
NTTコムウェア | 23時間 | 96% |
SCSK | 24時間 | 87% |
日本ユニシス | 25時間 | 60% |
NEC | 29時間 | 53% |
JSOL | 33時間 | 62% |
日立ソリューションズ(HISOL) | 33時間 | 47% |
三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT) | 34時間 | 68% |
富士通 | 34時間 | 55% |
日立システムズ(HISYS) | 34時間 | 44% |
NTTデータ | 35時間 | 84% |
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC) | 37時間 | 57% |
みずほ情報総研(MHIR) | 38時間 | 69% |
大和総研(DIR) | 40時間 | 62% |
日立製作所 | 40時間 | 51% |
電通国際情報サービス(ISID) | 40時間 | 51% |
新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL) | 42時間 | 58% |
日本総研(JRI) | 44時間 | 63% |
野村総研(NRI) | 50時間 | 49% |
まとめ
今回は5つの軸で各SIerの比較を行ってみた。
こうしてみてみると、単純なランキングだけだと企業の特徴が見えてこないことが分かると思う。
大切なのは、自分が重視するポイントが何であって、そのポイントを満たしてくれる企業はどこであるかを考えることだ。
このようなランキングを参考にしつつ、自分のポイントが満たされるように、企業選択をしていくと良いと思う。
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