まとめ:頭がいい人は多いが、それで収益が上がるとは限らない
三菱総合研究所(MRI)の概要:
日本を代表するシンクタンク。特に科学技術系に強いと言われている。日本に多くシンクタンクは存在するが、対外は経営・経済・金融系に特化した会社であり、MRIのように社会・科学、公共・一般と幅広い分野を扱っている会社は珍しい(というより、他に余り無いかもしれない)。
この会社は、大きく「シンクタンク部門」「コンサルティング部門」に分かれる。各部門には複数の本部があり、それらの本部ごとに活動を行なっている。例えば、ソリューション系の本部や、ヘルスケア系、金融系、科学技術系、などなど。
MRIは、組織改編が頻繁に行われており、毎年何らか変更が入っている。この情報も、もしかしたらあなたが就職活動をするときには変わっているかもしれない。
MRIの特徴として、本部の力が強いことが挙げられる。以前は採用も本部ごとに自由に行なっていた。最近は上場したこともあり、全社的な組織づくりを行うよう方針転換を行った関係で、本部の力はだんだん弱くなっている。
採用についても、全社採用と呼ばれる就活生の専門分野にかかわらず一括で採用を行う方法になっている。
これは、入社する側にとってはあまり良いことではなく、MRIに行くタイプの人は自分の専門をハッキリ持っている人が多いと思うが、その専門の業務に従事できるとは限らなくなってしまうという弊害がある。
社員数は約1000人程度。学歴は高めの人が多い印象だ。頭のよく、もの静かでプライドが高い人が多い印象だ。
採用人数は、各本部にひとりずつと考えると分かりやすい。だいたい20程度の本部があるので、採用人数もだいたい20人+αくらいである。なかなかの難関である。
採用のほとんどは大学院卒である。一部、学部卒の人も採用されているようだが、MRIに行きたければ院まで行くことは必須かもしれない。
私の軌跡:
インターン
まず、9月のサマーインターンに参加した。インターンの選考は早く、6月には申し込みを閉めきってしまうので早めに動くことが大切だ。インターンの採用は本部ごとで行われる。
最初に書類選考が行われる。エントリーシート自体は200字の項目が2つと、大した分量ではない。私を採用してくれた本部の人に話を聞くと、あまりエントリーシートは真剣に読んでおらず、キーワード検索で自分の本部に興味がありそうな人をピックアップするという事を言っていた。
もちろん本部によって異なるだろうが、エントリーシートで自分の行きたい本部に対応したキーワードをちりばめておくという戦術も悪く無いと思う。
エントリーシート提出後、各本部から面接のオファーが来る。複数のオファーを頂いた場合、そのうち一つを選択し、面接を受けることになる。
面接は30分、私の場合は、私1人対面接官2人で行われた。質問されたのは志望動機のみで、残りの時間はこちらからの質問だった。なお、面接には卒業論文を持参することが求められた。MRIは研究をちゃんとやっている人を好む。
研究をちゃんとやっておくことも大切だ。(この会社を志望するような人にとっては当たり前の話かもしれない)
エントリーシート通過の段階で、10名程度に絞りこまれ、そこから面接で1〜2名が選ばれインターンに参加できる。
インターンの内容は本部によるが、私を採用してくれた本部では直接の業務ではなく、課題を行う形式だった。
課題をやりながら、社員の方に業務説明を行ってもらったり、ミーティングに参加したり、飲み会に連れていってもらったりと、会社の業務内容から雰囲気までを知ることができるインターンシップだったと思う。
説明会・セミナー
11月以降になると、説明会が行われる。まずは全社的にMRIという会社の説明会、そして各部門ごとの説明会、さらに、年明け以降は各本部ごとの説明会も行われる。
本部の説明会は現場の社員の方が行ってくれる。MRIは一度本部付きになったら大抵は同じ本部に所属することになるので、自分の将来の上司がわかるという意味でも、説明会は積極的に参加したほうが良い。
なお、中の人いわく、説明会で質問した人はメモを取っておき、書類選考時に参考にするらしいので、説明会といえども気を抜いてはいけない。ただ、つまらない質問をするとおそらくマイナスだろうが。
説明会の雰囲気は他の会社とは少し違い、アカデミックな匂いがプンプンした。
エントリーシート
この会社のエントリーシートはとにかく分量が多い。全部で3000字を超える。内容としては、会社を選択する基準、志望動機、自己PR、研究内容、専攻で学んだ内容、どの本部を志望するか上位3つとその理由、などである。
今まではエントリーシートはきちんと読んでなかったそうだが、私の代から時間をかけて読むようになったらしい。この会社のエントリーシートの締切りは早く、就活序盤で書かなければならないため時間的に厳しいが、クオリティを高めた上で提出したいところだ。
各部門ごとに書類選考を行い、部門ごとに通過するかどうかが決まる。複数の部門からオファーを貰えることもあるし、ひとつだけの場合もあった。
現在では、全社採用となっているので、おそらく私の時とは少し異なっていると思う。通常の会社のように、1次・2次と順々に面接を行っていく形になっているはずだ。
論文試験
関東在住の学生は、3月終わりに先行して論文試験を受験することになる。時間は2時間で、作文用紙4〜5枚程度が目安だ。なお、地方組は初日の面接時に同時に行われる。
テーマはオファーを貰った部門ごとに異なる。各部門ごとに8つ程度のテーマが提示され、好きな内容を選ぶことができる。複数の部門からオファーを貰っている場合は、そのうちひとつのみを選べば良い。
内容は比較的難しい物が多い。私の時は、ちょうどクラウドのはしりだったので、クラウドのセキュリティ担保策についての論文を書くようなお題だったと記憶している。
ただ、単純に知識を問う問題ではなく、論理がきっちりしているか、自分の意見が盛り込まれているか、結論は妥当か、などが判断基準になっているのだろう。
この会社は高いドキュメント能力を求める。普段から研究を通して論文を書いたりすることは多いと思うが、そのあたりで文章力を養っておく必要があるだろう。
1次面接
この会社は就職協定を守るため、面接は4月から行われる(※私の年では就職解禁は4月だった)。オファーをもらえた部門×1時間の面接が一日で行われるため、体力的になかなか辛いところがあった。
MRIは1次試験が最難関と言われている。1次面接は人事ではなく、現場の研究員の方が行う。形式は1対3。上でも述べたが、MRIの特徴として部門・本部の力が強く、現場の人が「この人うちの本部に採ろう」ということを決めることができる。
1次面接で大多数の人を落とすため、1次を通過した人は、その後の面接は大抵通過することが出来る。
もちろん、選考辞退する人がいることを見越して通過させているはずなので、当然落ちることもあるだろう。中の人の話では、1次面接通過者に順位付けを行い、1位の人がMRIに来てくれればよし、辞退されてしまった場合には、2位3位の人を採用する、ということを行っているらしい。
面接内容は、面接官によりけり。志望動機、学生時代に頑張ったこと、研究内容についてなど一般的なことから、「日本の観光政策の問題点とその解決策」「7000万台の車のGPSログデータをどのように扱えばよいか」「あなたの研究は誰にいくらで売ることができるか」など、頭を使わないと答えられないような質問まで、様々だった。
他社に比べて、的確に自分の意見を述べることができるかが重要視されているような気がした。
私の場合、面接結果は5日後にきたが、もっと遅くまで結果が来なかった人もいた。 採用人数が少ないため、逐次的に面接をおこなっているようだ。
2次面接
2次面接は、 本部長クラス+人事の計7人対1人の面接だった。大き目の会議室に通され、年次のかなり高い面々7人に囲まれて行う面接はなかなか緊張する。ただ、雰囲気は決して重苦しいものではなく、笑いの起きるような雰囲気だったので、そこまで身構える必要はない。
1次面接を通過した部門の偉い人が面接官を行う。まずはじめに「自己紹介」「志望動機」「MRIに入ってやりたいこと」を話すようにいわれ、その後面接官から質問が飛んでくる。
質問では、「あなたのやりたいことは何か」というところを重視していたように感じた。上にも書いたが1次面接が山場で、2次面接はどちらかというと会社に入った後にどのような人材になりそうか、という将来像を見られているように感じた。
また、「本当にうちにくるのか」というところもかなり突っ込んで聞かれた。「本当にうちにくる?」「他社と比較してなぜうちを選ぶの?」「君のやりたいことは本当にうちでできるの?」といった内容だ。
2次面接後、 次の日に最終面接の案内が来た。
最終面接
最終面接は、もはや選考という形ではなく、意思確認と希望部門の把握といったところがメインであった。私の場合、面接官は常務と人事部長であった。2次面接と同様、はじめに「自己紹介」「志望動機」「やりたいこと」を話し、その後面接官が質問をする。
もし複数の部門から最終的なオファーをもらっている場合は、ここで最終決定をすることになる。
感想
インターンシップから長い付き合いとなった会社であるが、世間のイメージどおり「インテリ」系の印象が強かった。社員の人はまじめで頭がいい人が多かった。
ただ、平均年齢が高く、古っぽい日本企業である感は否めない。社内制度なども、どうしても日系企業の悪い部分を踏襲してしまっているところがあると思う。
この会社にいる人は、実際、優秀な人が多いと思う。
しかし、ビジネスモデルとしてシンクタンクは規模を拡大するのには向いていない。シンクタンクのビジネスはそもそも業界規模が小さいからだ(ほとんどは官公庁の受託案件となる)。
また、仕事が個々人の能力に依存するところが大きく、いわゆるモデル化して勝手にお金が入ってくるような仕組みを作るのが難しいといえる。(例えば、スマホゲーなんかは勝手にお金が入ってくるビジネスモデルの典型例だ)
東証に上場したことで、利益追求型の企業となってしまったが、事業規模を拡大するのは難しい状況だろう。
ある程度の規模を保ちつつ、適正に利益を上げる会社となるのか、それとも何らかばくち的に新規事業に取り組むのか今後の経営方針により会社が大きく様変わりする可能性があるのではないかと個人的には思う。
三菱総合研究所(MRI)の企業分析・志望動機の書き方
三菱総合研究所(MRI)の企業分析や志望動機の作成方法について、別途記事を作成した。
こちらも参考にしてみてほしい。
http://maky.dip.jp/recruit/?p=452
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