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12日目(2008/8/28)

s:マリーンアイランド
岡島道の駅(枝幸町)
------→ g:ロマン街道しょさんべつ
道の駅(初山別町)
走行距離:268.6km

今日、日本の先端に立つ。

起床。残念ながら小雨が降る天気。これは眺望は期待できないだろうか。

しかし、雨が続く。どうやら今週の土曜日まで雨のようだ。うー、なんて残念な。

今日、宗谷岬に行く。日本の最北端。やっとここまでたどり着いた。

あと100km。頑張っていこう。

それでは、今日も行ってきます。

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雨の終わる場所

まずは朝飯。最寄りの店まで10kmあるというのにも慣れてきたぜ。むしろ10kmで見つかればいいほうだ。

北海道の主要コンビニ「ゼイコーマート」はほんと便利。コンビニなのにスーパー並みの値段でものを売ってくれる。なんてったってペットボトルが100円で買えるんだぜ!しかも24時間営業か、もしくは最低でも朝6~7時からやっているという。すばらしい。

朝飯をすませて気合いを入れる。今日はひた走るだけだ。

宗谷岬。日本の最北端。多くの人が目指すもの。日本の最○端で、唯一自力で行けるのがここなんですよね。しかし、確か昔日本の最北端は択捉島だと教わった気がするが、いまはグレーゾーンなんですかね?

さあ、雨の終わる場所を見に行こう。たとえ天気が雨であっても、だ。

40km経過、途中で屈斜路湖による。鳥がいたので写真を撮る。屈斜路湖は、行こうと思ったというよりも迷子になってたどり着いたと言ったほうがいい。

さらに30km経過、猿払で一休み。風雪の塔というのがあったので入ってみる。

再び走る。

風が強くなってきた。海の色は、遠浅を示す緑色になる。

見えた!あれが宗谷岬だ。

海鳥たちがお出迎えとばかりに羽ばたく。羽ばたく。10羽、20羽。
それは、岬が近いことを知らせる。

あと少し、あの山を越えれば。

鳥の数が増える。みな、岬のほうへ飛んでいく。

自然とアクセルを深く踏んでしまう。心がはやる。

道が開ける。

そして、着いた。

雨が、止んだ。

日本最北端の記念碑。ついに来たんだなって思う。ここまでの走行距離、2834.9km。長かったかとも思うし、あっという間だったとも思う。

車でここまで来た自分がこれほど感動するんだから、自転車や歩きでここまで辿り着く人は、どれだけ感動するんだろうか。そして、果ての海で何を見るんだろうか。

自分に見えたのは、こんなにも穏やかなのかと思える海と、自由に羽ばたく無数の海鳥だった。

気がつくと、雨が再び降り始めていた。

近くのお店で、日本最北端到達の証明書をもらう。

そして、ここまで私を連れてきてくれた相棒。

時には移動手段、時にはダイニング、時には寝室になってくれた万能カーです。めっちゃ汚れてしまったのであとで洗車してやらんと。こいつの力がなければ到底ここまでこれなかったです。実は、選択肢が少ない中で選んだ車だったんだけど、こういう旅にはぴったりの車でした。感謝。

さあ、次の場所へ行こう。あくまでここは中間地点。

稚内へ向かいます。

稚内といえばカニ!なんだけど、カニを食べるお金がどこにある・・・一匹4000円とかしますよ。私の一日の生活費4000円=無理。

これだけいるなら、一匹でいいからください!笑。

ってことで、カレーにしました。タコカレーを注文。結構おいしかった。

お店の人は何でも兄弟が埼玉にいるらしく、地元話。

なんでも、北海道では、交通取り締まりが行われる場所は口コミで伝わるらしいです。なんで、どの車もそれ以外の場所ではガンガンとばすんですね。そういうことだったのか~しかしもうそろそろ北海道も終わるという時になんて情報だ笑。

まあ、一度スピード違反をしてからは一度も制限速度を超えないで走ってきてるわけで。もう一定速度で走る癖がついてしまっているようです。

なんでも、最近の北海道の天気は南から変わっていったらしく、私は雨とともに北上していったようです。ついてないな~

稚内の市場では、稚内の歴史と、サハリン(樺太)についての紹介がありました。

樺太って、そこまで関心はなかったけど、それを見て行ってみたくなりました。手つかずの自然が残っていて、今はほとんど日本にいない、「アメマス」という魚も見れるそうです。結構興味ある。

今では、稚内からフェリーで行けるようです。

そういえば、宗谷岬の近くのガソリンスタンドで給油したんです。そしたら、日本最北端給油証明書と、貝でできたお守りをくれました。しかしガソリンは異常に高かった。まあ、窓とか拭いてくれたしセルフじゃなかったからしょうがないが。窓はよっぽど汚れていたらしく、何度も拭いてくれました。早く車洗わんと。

そして、これからの旅は、稚内から、北から南の方向に変わります。今度目指すのは九州ですね。しかしとりあえずは北海道脱出です。

さあ、南へ下ります。

r40を下る。途中のサロベツ原野。釧路湿原の時もそうだったけど、遠くから見ただけではよくわからない。

途中で地平線を見る。日本で地平線って見れたんですね。見渡す限り、牧草地が広がっています。これには感動。

途中天塩にて休憩。だいぶ疲れがたまっている。今日はどこまで進もうか。

疲れをとるために風呂に入りたかったので、ちょっとがんばって遠い道の駅まで進むことにする。あと40km。

雨が強くなってきた。本降りだ。主要道路以外はきちんと整備されていないことも多く、雨がたまりやすい。気をつけないとハンドルがとられるから怖い。スピードの出しすぎが命取り。

やっとたどり着く。とってもいい感じの道の駅でした。なんと道の駅に野球場がある!温泉、レストラン、そしてなんと展望台もあるそうだ。うおー頑張ってよかった!というか、ここまで来ると道の駅と呼んでいいのだろうか笑。

もう疲れ果てていたので、何も考えず風呂に直行。温泉さいこー!

露天風呂から見える景色は、素晴らしかった。写真を撮れなかったのが残念だ。

どんな景色かというと、海と空の境がまどろんだ景色。雲が厚く、また海は穏やかで、両者の境界が不明瞭になっていた。雲がかすかに動く。そして海も揺らしたお椀のように波を立てる。だけど、そのどちらも緩やかで、穏やかで、遠くのほうに行けば行くほど、どちらがどちらかわからなくなる。

男が3人並んで露天風呂に入っていたけど、みんなその風景を見ていた。同じほうを向いて、ずっと見ていた。

その時、私以外の二人はどんなことを考えていたんだろうか。ちょっと気になる。

だけど、誰も口を開くことなく、その風景を見ていた。まるで、十五夜の月を見て、思わずみな無言になり月を注視するかの如く。

素晴らし風景を見て、大げさに感情を表さないのは、日本人の特徴だと思う。それが、私は好きだったりする。驚いたり、感動した顔をしたり、叫んだり、確かにそういう時もあってもいいけど、黙ってその風景を味わうってのは、また格別だ。誰かが言葉を発してしまうと、せっかくの独特な空気の均衡が破られてしまう。そういうのは野暮ってものだ。

そういう風情が好きなのだ。

思わず長風呂をすることになった。風呂から出て、体重計に上ると、若干痩せていた。やせたといっても、せいぜい1キロくらい。まあ、自分は体重がほとんど変わらないので、すぐ戻るでしょう。結構食ってるほうだと思うんだけどな。

そして、夕食を食べに行く。

隣にあったお店へ。私が店に入るような時間には大抵他の人は誰もいないんですよね。

海老丼を注文。どんなのがくるかなと思ったら、生の海老がのったドンブリがきました。結構おいしかった。

そして、展望台に行こうと思って、展望台のほうへ歩き始めて気がつく。あ、今日雨だった。

それでも諦められずに、一応入口まで行って、聞いてみる。今日曇っちゃってて難も見えないですよね~。ええ、見えないんと思いますよ。そうですよね~。以上、帰宅・・・何しに行ったんだか。

癪なので散歩がてらに海沿いを歩いていた。キャンプをしている人も多かった。キャンプも面白そうですね。ひとりでキャンプしている人とかもいて、テントがあればな~って思いました。

将来、子供ができたら一緒に夜の海を見たりしたいですね。うちの親はあんまりそういうことをしてくれなかったので。

私、兄弟で一人だけ遅い子だったので、私が物心つく頃には兄貴や姉貴がもう中学生や高校生で部活で忙しくなってしまい、あんまり出かけたりしてないんです。私が記憶にない頃にはいろいろ出かけてたみたいですが。

キャンプしている人がいたので、挨拶してみる。

車に帰って、今日はここまで。今日は旅の一つの区切りだった気がします。しかし、これからまだまだ行くべきところはある。楽しみな限りです。

明日のメインはおそらく旭山動物園になるはずです。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
皆さんも良い旅を。

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